相模国三ノ宮・比々多神社

家庭のまつり

神棚1

日本人は、昔から暮らしに欠かすことのできない大切な場所に神さまをおまつりしてきました。たとえば、田んぼには田の神、屋敷内にはお稲荷さま、井戸には水神さま、家の中には神棚、他に大黒さまや恵比寿さま、竈(かまど)には荒神(こうじん)さま、お手洗いには厠神(かわやがみ)さま、その他玄関や門戸にもお神札(おふだ)をおまつりしてきました。また、お正月は歳神(としがみ)さまを、お盆には棚を設けてご先祖さまをお迎えします。私たちが日々平穏無事に暮らしを営んでゆけるのは、八百万(やおよろず)の神さまがお守りくださっているからであり、神さまはとても身近な存在であることがわかります。

特に、「神棚のおまつり」は、家族の絆を深めるために大切なものです。日々のお参りを通して、ちょっとした安らぎや幸せを感じたり、目に見えない大きな力を与えてくれるものです。


伊勢の神宮(じんぐう)

伊勢の神宮(じんぐう)は、三重県伊勢市に鎮座(ちんざ)します。皇室の御祖神(みおやがみ)である「天照大御神」(あまてらすおおみかみ)をおまつりする「皇大神宮」(こうたいじんぐう)“内宮”(ないくう)と、大御神の食を司(つかさど)り、衣食住(いしょくじゅう)をはじめ、あらゆる産業をお守りくださる「豊受大御神」(とようけおおみかみ)をおまつりする「豊受大神宮」(とようけだいじんぐう)“外宮”(げくう)の両「正宮」(しょうぐう)を中心に、別宮(べつぐう)、摂社(せっしゃ)、末社(まっしゃ)、所管社(しょかんしゃ)を含めた125のお宮の総称です。正式には、「神宮」と称しますが、親しく「お伊勢さん」と呼ばれています。古くから信仰をあつめている日本人の総氏神(そううじがみ)さまです。

神宮大麻(じんぐうたいま)

伊勢の神宮のお神札を「神宮大麻」(じんぐうたいま)といいます。江戸時代の中期には、御師(おんし)といわれる人たちにより全国に頒布(はんぷ)され、9割の家庭でおまつりされたといわれています。現在では、毎年年末になると伊勢で奉製(ほうせい)された神宮大麻が、各都道府県の神社庁を通じて各地域のお宮に頒布され、氏神さまを通じて各家庭におまつりされています。

神棚をおまつりするところ

神棚2

家庭にお神札をおまつりする時に必要なのが神棚です。神棚は、座敷や居間など家族が集まる場所、毎日おまつりできる場所、明るくて清らかな場所の南向きか東向きの高いところに設けます。集合住宅などの事情で棚の取り付けができなかったり、宮形(みやがた=神棚)を据えるのが困難な場合には、最良の場所を選んでおまつりします。


お神札のまつり方

神棚におさめるお神札の並べ方は、神棚の種別により異なります。

神棚パンフレットを見る【PDF:196Kb】

三社造り

中央に伊勢の神宮のお神札(神宮大麻)、向かって右に氏神さまのお神札、向かって左に崇敬する神社のお神札をおまつりします。

一社造り

一番手前に伊勢の神宮のお神札(神宮大麻)、次に氏神さまのお神札、一番奥に崇敬する神社のお神札をおまつりします。

日々のおまつり

私たちが毎日食事をするのと同様に、毎朝一番に神棚に「お供えもの」をあげます。神さまのお供えものを「神饌」(しんせん)といいます。食事の前に手を洗ってうがいをするのと同じで、神饌を準備する前には、先ず手を洗い口をすすぎます。因みに、神社に参拝する場合にも鳥居の内にある手水舎(てみずや)で心身を清めてからお参りします。毎日の神饌はお米、お塩、お水ですが、これは私たちの生きていくうえで欠かせないものだからです。1日や15日、家族の記念日などにはその他のものもお供えします。神饌は、「お下がり」としていただくこにより、恵み、お力を授かるのです。

特別にいただいたものなどは、一度神さまにあげてからいただくと良いでしょう。神棚のおまつりは、無理のないかたちで心をこめることが大切です。

お参りの作法

神棚でのお参りの仕方は、神社の参拝と同様で、二拝二拍手一拝(にはいにはくしゅいっぱいです。「お早うございます」「お休みなさい」「いってきます」「ただいま」といった家族への挨拶と同じように、感謝の念をこめて家族の健康や幸せを祈るものです。

神社では、部屋の間取りを考えて、大小様々な大きさの神棚を取り揃えています。
また、住宅事情を考慮した「簡易式神棚」もありますので、気軽にご相談ください。

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