相模国三ノ宮・比々多神社

博物館概要

下谷戸縄文遺跡環状列石及住居跡

古代文化発祥の地と考えられる比々多神社周辺には、昭和の初め、360基を超える古墳があったといわれています。以来、数多くの発掘調査が行われましたが、郷土の遺産ともいえる貴重な資料の散逸を防ぐために、昭和28年(1953)、比々多神社前宮司・永井参治(ながいさんじ)氏により当館は設立されました。

館内には、神社境内をはじめ、登尾山(とおのやま)古墳、尾根山(おねやま)古墳、埒面(らちめん)古墳、栗原(くりばら)古墳、下谷戸(しもやと)遺跡など周辺から出土した縄文・弥生時代の土器類、馬具(ばぐ)、刀剣(とうけん)、銅鋺(どうわん)、勾玉(まがたま)など装飾品や平安時代の経筒(きょうづつ)などの考古資料、また中世から近世にかけての古文書、絵図、掛軸、神器具(しんきぐ)など、神社伝世(でんせい)の資料を含めて約2,000点を保存展示しています。

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文化財

昭和24年(1949)1月26日、法隆寺(ほうりゅうじ・奈良県)で火災が発生し、金堂(こんどう)という建物とともに、法隆寺金堂壁画が焼損するという事件が起こりました。その後文化財の保護を要望する声が全国で高まり、議員立法により昭和25年(1950)に「文化財保護法」が制定されました。

重要文化財指定書・狛犬
重要文化財指定書・らちめん古墳出土品

その第1条には、「文化財を保存し、且つ、その活用を図り、もつて国民の文化的向上に資するとともに、世界文化の進歩に貢献すること」と目的を掲げています。
また、第2条には文化財の規定について記されていますが、「有形文化財」、「無形文化財」、「民俗文化財」、「記念物」、「文化的景観」、「伝統的建造物群」の6種類が文化財に該当します。
比々多神社並びに三之宮郷土博物館には、郷土の歴史を学ぶ上でとても重要な数多くの文化財があります。

「うずらみか」は、工芸品として昭和31年(1956)に神奈川県重要文化財に指定されました。
三之宮郷土博物館には、伊勢原市指定文化財に指定された「狛犬」2躯(彫刻・昭和31年指定)、「金銅単竜環把頭」壱口(昭和57年指定)、「登尾山古墳出土品」一括(昭和57年指定)、「らちめん古墳出土品」一括(昭和63年指定)、「尾根山古墳出土品」一括(昭和63年指定)が収蔵されています。

また、比々多神社境内(社殿建物後方)にある「下谷戸縄文遺跡環状列石(しもやとじょうもんいせきかんじょうれっせき)及住居跡」は、市指定史跡(昭和44年指定)です。

古式座問答

その他、5月5日に行われる「国府祭」(こうのまち)は、昭和53年(1978)に神奈川県無民俗文化財に指定されています。

前述の火災が起こった1月26日は、「文化財防火デー」として定められ、文化庁の呼びかけより、各自治体では、毎年防火事業など災害から文化財を守るための訓練が行われています。当社でも多くの文化財を始め、文化的価値の高い郷土の財産を守るため、消防・消火訓練をっています。


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